がっつり登ったあとのテント泊や小屋泊で、まったり過ごす至福の時間。炊事やトイレでテントから出たり入ったり、小屋の周辺を散策したりと、頻繁に出番がある「はきもの」のチョイスは意外と難しい。
ザックが大きく重くなるのを避けて少しでも軽いサンダルを選ぶか?
テント場での快適な履き心地重視のため、重くてもソールが固めでアッパーが覆われているものを持っていくか?
、、ピッタリハマるモノがなかなか見つからない。
この記事では山のテント泊に便利なワークマンのLIGHTスリッポンを紹介します。
ワークマンのLIGHTスリッポンは「軽くて収納性良し」と「足にしっかりフィット」を両立してしまう存在なので、テント場・小屋泊時のはきものを探しているにはかなりおすすめ。私は山のテント泊・ファミキャン、そして夏は街中で愛用中。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
Contents
山小屋に着いた後の登山靴の状態って?
LIGHTスリッポンの詳細を解説する前に、登山後の足の状態を想像してみてください。登山直後の足って想像以上に「汗を搔いて」います。
登山は「歩く」という単純な運動なので球技などのスポーツが苦手な人でも、比較的取り組みやすい運動です。
とは言っても、登りでバテて足が前に出なかったり、翌日 筋肉痛に悩まされたり・・と、つらい思いをすることも多いですね。
安静時を1とした時と比較して「何倍のエネルギーを消費するのか(強度)」を示す単位があります。
「メッツ/METs」と言いますが、このメッツの指標をみると、
お手軽で穏やかな印象のあるハイキングでも、「 ゆっくりと泳ぐ程度の運動と同強度」である6メッツです。
登山と言われるものになると、なんと「サッカーやテニスと同強度」である7メッツ。山を登るというのは、けっこう高い強度の運動でもあります。
ハイキング=6メッツ「 ゆっくりと泳ぐ程度の運動と同強度」
普通の登山=7メッツ「サッカーやテニスと同強度」
参考:JAPAN SPORT COUNCIL
https://www.jpnsport.go.jp/tozanken/Portals/0/kougisiryou/H24haru%20unndouseiri.pdf
この強度で運動を続けると、冬でもたくさんの汗を掻きます。
登山中に必要な水分量があります。
この水分量はつぎの式で計算できます。
「(ml)=(体重+荷物)× 5 × 行動時間」
例)体重60kgの人が5時間の登山をすると、 60kg×5×5時間 =1500ml
5時間の山行で1.5Lもの水分を消費しているんですね。2Lペットボトルを持っていっても、1本弱を消費してしまう量なので、かなりの発汗。
当然足も汗を掻いているので、 登山靴の中はジメ~っとした状態になります。
テント場や小屋についたら一刻も早く大切な靴を乾燥させたい。そして、なにより窮屈な登山靴から足を解放して、快適な状態を保ちたいですね。
テント場の足場は 'さまざま'
山のテント場といっても「地面の状態」は様々。
- 学校のグランドのような平らなで歩きやすい土の地面
- ほぼ土、でも所々に石や岩が散乱している
- 固い石の上にテントを建てなければいけないような岩場
- 雨で濡れていると油断して滑って転んだり
登山にハマって山行を繰り返すほどに、さまざまな状態のテント場に出合うことになります。ときには岩の上や斜めにテントを張るようなシチュエーションに出くわすことも。
LIGHTスリッポン、3つの特徴
テント場ではテント設営したり、自炊しておいしものを食べたり、きれいな夕陽を写真に撮ったり。
小屋泊で周辺散策したり、早朝からご来光を楽しむとき、地面がどのような状態でも「快適に過ごせる機能」がLIGHTスリッポンにはあります。
「靴にもスリッパにもなる」一人二役の使い勝手
LIGHTスリッポン最大の特徴がこれ。
山小屋やテントの中で過ごす時、外へ出る用事ってけっこうありますよね。テント場での水汲みやトイレ、夕陽のきれいさに気づき慌てて小屋から外に飛び出したり。その度にいちいち靴を履くのって面倒です。
でもスリッポンなら、かかとの部分を踏みつぶした状態にして、まるでスリッパのような使い勝手が手に入ります。手軽に履いたり脱いだりが可能となりす。(アッパーが薄いのでかかと部分が倒れやすい)
とくにテントの出入りって、テント自体の高さが低いので、脱ぎ履きする態勢がきつくてストレスです。
一方、周辺を散策する時は、岩や段差があったりするので、ある程度脱げないようなホールド感が欲しい。
そんなシチュエーションでは、かかとの部分を起こせば、靴を履くようにぴったりフィットします。
また、程よい固さのソールが、多少の岩場でも足裏を保護してくれます。
アッパーは薄めですが、「囲まれている」という心地良さがあり、安心して快適に歩き回れます。
サンダルだと足の甲や指先がむき出しで、岩にふれると痛くて傷ついてしまいますが、スリッポンなら軽く当たる程度ならしっかりと足を守ってくれる。
この安心感は「ケガを避けたい(遭難につながる)」山の上ではかなり重要な要素。安心して歩けるので散策に集中できます。
少しの水や汚れなら防いでくれる「撥水加工」
山の天気は不安定。
山小屋に着いた直後は360度見渡すかぎりの絶景に感動していたのに、荷物を整えてテントを設営して、コーヒーで一息つく間に、あの絶景にすでに雲の中。
ポツリポツリと軽い雨が落ちてきたりしてテンションも下がり気味。
スリッポンは撥水加工されているので、軽い雨粒程度は弾いてくれます。染み込む前に払ったり拭いたりすれば快適。
テント場で付いた土や泥汚れも、防水加工のおかげで帰宅後、軽く水で洗うだけで汚れを落としやすい。面倒くさい登山後のメンテを楽にしてくれるのはありがたい!
収納しやすい「柔らかなアッパー」と、持ち運びやすい「軽さ」
※収納袋付き
山に持っていく道具を厳選しても、ザックの容量は意外と足りなく、すぐにパンパンになってしまう。外付けだと山行中に落としたり引っ掛けるリスクを抱えるし、なにより見栄えが悪くなる。
スリッポンはザックの中の「わずかな隙間」で収納可能。
その秘密は薄くて柔らかいアッパー部分。
アッパー部は非常に薄く軽く作られているので、押さえれば「ぺっしゃんこ」の状態になる。サンダルと同程度スペースで収納可能。
また、ソールの程よい固さのメリットを享受しつつ、軽いので荷物全体の軽量化に貢献してくれます。
山用品としては鬼コスパ!
山道具って機能性やデザインは良いですが、けっこう良い値段しますよね。
スリッポンは流石のワークマン製。品質を保ちつつ、税込み1,500円。鬼コスパ。
他にも「はきもの」は、さまざま
スリッポンの魅力は山へ「持っていく」はきものとしてのバランスの良さ。
でもソールはもっと固くないと不安とか、逆に軽さや解放感が命など、好みは千差万別です。
他にも山のテント場で使える「はきもの」をいくつか紹介するので、いろいろと検討したうえで自分に合うものを選んでもらうと良いです。
キーンシャンティ
登山者やキャンパーに人気、アメリカンブランドのサンダル。
つま先や甲も保護できるタイプ。同社人気のヨギより柔らかく軽い。履き心地が抜群。
金型生産ではあるが、一足一足 職人が最終仕上げを行っていて所有欲は◎。
毎年生産カラーが変わるので気に入ったカラーを見つけたら、なくならないうちに早めの購入がおすすめ。
アッパー素材の違いにより収納時は「LIGHTスリッポンほどぺちゃんこ」とはならない。
重量は両足で約340g/26㎝。
モンベル キャニオン
お馴染み日本人とお財布にやさしいモンベルから「履き込みタイプ」のサンダル。
アッパー甲部分のスリットのおかげで、足の動きに追従しやすく快適に歩ける。
甲部分のベルクロでフィット感を調整可能な為、ホールド感は抜群。
こちらも収納時の嵩はLIGHTスリッポンほど低くはならない。
重量は両足で574g/25㎝。
モンベル ソックオン
もう一つ、モンベルからタイプの違うサンダル。
S字形状の鼻緒によりその名の通り、靴下を履いたままでも脱ぎ履き可能でホールド感も両立。
アッパー部分は肌ざわりのよい柔らかい素材で出来ているおり、収納性もGOOD。
重量は両足で338g/Mサイズ。
100均 サンダル
コスパが抜群。但し、見た目の割にソールが薄く柔らかいものが多く小さい石でも結構足の裏に感触が伝わりやすい。
収納性はLIGHTスリッポン程良くないが軽い。所有欲は皆無だが気にせずガンガン使うにはコスパ最強。
下山後用にスペアをもう一足!
山へ行く目的は様々で、身につけるもの、特に「はきもの」選びには、履き心地やデザイン・色など好みは大切な要素。
一方、テント泊・山小屋泊での山行は荷物の量との闘いなので、「かさ(容量)」と「重量」の小ささが重要で、荷物を少なくするポイント。
スリッポンはソールがそこまで固くはないので、石や岩の感触はそこそこ伝えてくる。でも最低限、足裏を保護してくれるし、薄いながらもアッパーに包まれている安心感とフィット感。そして軽さ・収納性のバランスが絶妙に良いです。
バランスの良さを重視する人は、LIGHTスリッポン一択と言ってよいほど。価格も山用品としては破格に安い。
私は山のテント泊でもファミキャンでも、夏は街中でもスリッポンを愛用しています。
下山後に登山靴から履き替える用に、スペアをもう一足準備しておくと帰りの道中も快適です。